井川 丹

活躍している先輩の声 井川 丹 出身大学:東京藝術大学音楽学部作曲科 ミューズとの出会いが人生のターニングポイントに

プロフィール

東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。
「人の声」を創作の中心に据え、表現活動を行う。演奏会用作品やサウンドインスタレーションの制作をはじめ、美術家、建築家、ダンサー、映像作家等との共同制作やパフォーマンスなど幅広い活動を展開中。
近年はアートプロジェクトへの参加や、市民参加型ワークショップ、こども創作教室のプログラム開発等を通して、音を介した表現/コミュニケーションを拡張させ、居合わせた者が多様な身の置き方のできる「場」作りを探求している。

音大受験を決めた頃の思い出はありますか?

高校の部活で始めた合唱を入口に作曲を学び始めました。
芸大作曲科を志したのは高2の秋。普通高校で身近に音楽家もおらず、細々と続けていた近所のピアノの先生に相談して作曲の先生を紹介していただきました。
専攻科目はおろか、楽典やソルフェージュなどもほぼゼロからのスタートだったため、今振り返ると恐ろしい挑戦だったなと思います。

東京ミューズ・アカデミーにまつわるエピソードを教えてください

現役の年はもちろん一次試験で撃沈。浪人するにあたり、ピアノの先生へ再び相談し、ミューズを紹介していただきました。
ミューズ入学時点では自分の実力も合格までの遠い道程もまだ理解せず、無知ゆえの謎の自信に満ち溢れていました。その後すぐにミューズでの学びや仲間との交流を通して、現実を思い知らされることになります。この時が本当の意味で音楽と向き合い始めた瞬間でした。
ミューズには翌年も単科でお世話になり、2浪目に奇跡的に合格、充実した大学生活を送ります。学部卒業のタイミングでお声がけいただき講師としてミューズへカムバック。家庭の事情により 2022年度いっぱいで離職しましたが、 15年以上に渡ってお世話になりました。沢山の素晴らし い出会いと学びを与えてくださったミューズには感謝してもしきれません。

現在の活動状況を教えてください

作曲家,サウンドアーティスト,シエナ・ウインド・オーケストラライブラリアン,こども創作教室「ぐるぐるミックス」講師
【近年の主な作品・活動】
2020年
立体音響:大巻伸嗣「存在のざわめき」〈 Liminal Air Space-Time〉台北市クアンドゥ美術館/台湾
音楽,映像: TURN交流プログラムによるオンラインプロジェクト「花と音楽による往復書簡」( 2021年 東京都美術館で展示)
作曲:リモート合唱のための組曲「 WAVES」(オンラインで初演)
2021年
インスタレーション: TURNフェス 6「 TURN NOTES」東京都美術館/東京
音楽:映画「陽菜のせかい」( 監督 佐藤陽子)
音楽劇: TURNミーティング「 TURN NOTES」東京都美術館講堂/東京
2023年
立体音響:大巻伸嗣─地平線のゆくえ「 Liminal Air Space-Time:事象の地平線」
弘前れんが倉庫美術館/青森
インスタレーション:美しい HUG!「あわいの声 ー《虹の上をとぶ船 総集編I・ II》との対話ー」八戸市美術館/青森

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